ハワイの毛虫『ボーンコレクター』、虫の死骸を鎧にしてクモの巣に住む
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毛虫と聞いて思い浮かべるのは、葉っぱをもぐもぐ食べる、あのもふもふした緑や茶色の芋虫ではないだろうか。植物にくっついて、鳥に見つからないよう葉の色に紛れている——おおむね、そんな地味な存在という感覚だと思う。実際、チョウやガの幼虫のほとんどが、葉っぱを食べる芋虫だ。
ところが、ハワイ・オアフ島には、そのイメージから完全に外れた毛虫がいる。研究者が「ボーンコレクター(骨集め)」と名付けたこの幼虫は、肉食だ。しかも住んでいる場所が、木のうろや岩のすきまに張られた、クモの巣の中である。
クモも当然、肉食である。獲物を待ち構える網の上に、柔らかい芋虫がのこのこ入り込む。普通なら数分と持たない。そこでこの毛虫が編み出した生存戦略が、死骸を着ることだった。
ボーンコレクターは自分の唾液と絹で持ち運び式の巣をつくり、その表面に、クモが食べ残した虫の体パーツを貼り付けていく。ハエの翅、ゾウムシの頭、ハサミムシの腹——研究チームが確認したのは6つの科にまたがる部位で、中にはクモの脱皮殻まで混じっていた。大きすぎるパーツは噛んで好みのサイズに整えてから装着する。実験室で他の自然素材を並べてみても、この毛虫が選ぶのは虫の死骸だけだった。
身にまとった死骸が、クモの目を欺くカモフラージュであり、同時に鎧にもなる。研究を率いたハワイ大学マノア校の昆虫学者ダニエル・ルビノフは、彼らの置かれた状況をこう言い表している。「飾るか、死ぬか。彼らはファッションに命をかけている」。
そして毛虫は、大家であるクモの獲物をいただく。網にかかって弱った虫や死んだばかりの虫に、糸を噛み切ってたどり着き、食べる。寄生でも共生でもない、いわば居候の掃除屋だ。近くに仲間がいれば、その仲間を食べてしまうこともある。ルビノフは、これを最初に見つけたときは何かの間違いだと思ったと語る。異常な個体の気まぐれではなく種としての習性だと確信するまでに、17年近くかかった。
この毛虫が属するハイポスモコマ属は、ハワイにしかいないガの仲間で、その系統の起源は少なくとも600万年前まで遡る。オアフ島そのものより古い。つまりボーンコレクターの祖先は、今は海に沈んだ北西の古い島々で、すでにこの暮らしを始めていた可能性がある。
これほど強烈な生き方をしていながら、ボーンコレクターは絶滅の淵にいる。20年間の調査で確認できた個体は、たったの62。生息が確認されているのは、オアフ島ワイアナエ山脈のわずか15平方キロメートルの森だけで、研究者たちは早急な保護を訴えている。
出典
独立した出典 3件- 「骨と鎧」で身を守るハワイの肉食毛虫、蜘蛛の巣に居候してご馳走の死骸をまとうscientificamerican.com
- 一次Bizarre 'bone collector' caterpillar discovered by UH scientists | University of Hawaii Newshawaii.edu
- 大手Researchers Discover a Rare, Carnivorous Caterpillar That Wears Dead Insect Parts to Fool Spiders | Smithsonian Magazinesmithsonianmag.com